普通の靴箱ではなく、ちょっと奥行の少ないスリムな靴箱を自作しました。
スリムタイプかつ多くの靴が設置可能で、自宅玄関の邪魔にならない程度のサイズのものを市販品で探すと殆ど無いんです。
「なら作ろうかな」と思いましたが、作り方をネットで色々探して見ると意外と情報が少ない。
頑張って完成まで漕ぎつけた作成の感じを紹介してみるので、是非参考にしてみて下さい。
材料費もそこそこ安い上、ついでに転倒防止策もとってあります。
スリム靴箱ってどんなやつ?
靴を斜めに置く分、狭いスペースでも置ける商品ですね。
ネットで買える市販品だと以下の様な感じです。
これは安いけど、高さが無いのであんまり沢山は置けない。
これだともう少し置けるけど、ウチだと高さがもっとあって良い・・・。
「靴箱」「靴棚」「シューズラック」などで検索しても、ホームセンターに行って探してみても、意外と種類が少なくて丁度良い物がなかなか見付からないと思います。
自作したスリム靴箱の完成品
まずは完成品がどんなものかですが、以下の様なものです。
まず正面から。
ツーバイ材で2本柱を立てて(一番外側)、その間に棚板をワンバイ材(側板)で固定したものをビス留めしています。
市販品と比較すると高さがあるので存在感がありますが、その分沢山置けます。
靴を置く段が斜めになっているため、奥行が少なくて済みます。
もっと分かり易く撮影角度を変えたものが以下。
靴を置く段が大分斜めになっているのが分かると思います。
今まで作った棚の類は大体直角に固定するものしか無かったので、斜めに固定するのは結構苦労しました。
それぞれの段の手前にある出っ張りは、靴が落ちない様にかかと部分を支える板です。
一番下のスペースはわざと開けており、防災バッグやちょっとしたものを置けるスペースとして確保しました。
自作だとこういう調整が効くのが大きなメリット。
実際に靴を並べてみると更に分かり易いでしょうか。
※靴箱(というか靴棚?)を作ってすぐ適当に色々置いたのでごちゃっとしていますが、今はもう少し綺麗にしてあります。
自分的にはなかなか満足のいく出来です!
収納力があって丁度欲しいサイズで、かつまぁまぁ安く作れたと思います。
スリム靴箱の作り方
ではここから、実際の作成の様子を順を追って紹介していきます。
※今回は飛ばしますが、必要な材料を把握するために設計図を一番最初にきちんと書いた方が良いです。
大まかな流れとしては、
- 棚板の作成
- 側板の作成
- 棚板と側板を合体
- 柱を立てる
- 柱に3.で作ったものを固定
という順です。
本当は3までやればスリム靴箱は作れるのですが、費用面と私の家のスペースの都合上「4と5の柱立て&柱に固定」を行っています。
この辺は各々で必要無かったり参考になったりするかと思います。
棚板の作成
最初に、靴を置く棚板を作成していきます。
作る前に実際の靴を並べてみて、必要な幅を測るのが大事です。
私の場合は幅600mm、奥行き300mmでいけそうだったので、ホームセンターに売っているベニヤ板が丁度上手い事使えました。
ベニヤを自分で真っすぐ切るのは面倒なので、カットはホームセンターで依頼。
棚板に、靴のかかと部分を支える木材を付けます。
がっちり付けたい場合は「木工用ボンド+ビス留め」です。
が、後で分解したり再利用が可能な様に、私がDIYした木工家具はいつもビス留めのみです。
※ちなみにかかと部分を支えるこの木材も、以前の靴棚を分解して出たものを再利用しています。
ビス留めの最中にズレない様にクランプも使います。
固定したら、ベニヤ側からビス留めしていきます。
とりあえず6段分作りました。
で、この棚板を側板にビス留めすれば良いのですが、ちょっと薄くて強度に不安が残ります。
色々考えた結果、棚板の下側に補強の材を付ける事にしました。
家に転がっていた2×4材の端材を切って、下の様なものを6段×左右1つずつ→合計12個作りました。
同じ大きさじゃないと後で苦労するので、サイズを揃えて作ります。
手のこで切りましたが、のこぎりで同じ様な大きさのものを12個も切るのは面倒なので、そろそろ丸ノコが欲しいです・・・。
下のは2021年11月現在、アマゾンの「カテゴリ 丸ノコ」でベストセラー1位のやつ。なかなか良さそう。
さて、棚板の裏側の、ここに補強材をビスで固定します。↓
ズレないようにクランプで固定して・・・
念の為下穴を開けてからビス留めしました。
棚板ともビスで固定。
これを棚板の分(今回は6つ)、同じ作業をして量産。
側板の作成
次に側板の作成です。
側板というのは、棚板をそれぞれ固定する為の横に付ける板。
下画像の、棚板を固定している縦に長い板の事です。
「側板の作成って、ただ必要な長さを測って切って終わりじゃないの?」と思うかも知れませんが、棚板を斜めに付けなければいけないので、その下準備をしておきます。
この「部品を斜めに等間隔で付ける」というのが、私の様な初心者にはかなり難しい所です。
何も測らずに雑に固定すると絶対ずれて見栄えが悪くなるし、最悪靴が入らなくなります。
作った棚板を側板に設置したい場所に合わせて墨付けする事にしました。
※靴が置ける角度と棚板間の幅をきっちり決めます。
片方の側板に墨付け出来たら、もう片方の側板にも印を付けました。
側板一枚側で角度、高さが分かるので、もう一枚の側板は高さを合わせる為だけの印です。
(これ考えるのもちょっと苦労しました。材料を斜めかつ等間隔でうまい事固定する良いやり方ってどんなのがあるんでしょうか・・・)
まぁとりあえずこれで下準備は完成。
棚板と側板を合体
棚板と、先ほど墨付けした側板をビス留めします。
作業がやりやすい様に、まずは側板を四角く仮止め。
棚板幅と同じ材料の木材を準備し、側板の上部と下部それぞれクランプで固定します。
大きな四角い枠が出来る感じです。
ビスで固定しても良いですが、なんとなく穴が空くのが嫌だったので端材とクランプ2個を使って固定しました。
直交クランプを持っていない時に(だいたい)直角で固定する時も使える、ちょっと便利な小技です。
大きな四角い枠が出来たら、棚板を付けやすい様に立てかけます。
※ちなみに、角一か所でクランプ2個使っているので、仮止めで計8個必要でした。棚板付ける際の仮止めも含めて私の手持ちのクランプ総動員。
あとは側板に墨付けした箇所に合うよう、棚板をビス留めしていけばオーケー。
適宜クランプを使って固定しました。
こうして出来たのが以下の状態。
※側板の高さは約1800mmです。
私は側板をワンバイ材で固定したのでまだ作業がありますが、もし側板で自立する様な幅の材料を使う場合は、あとは設置だけで良いと思います。
柱を立てる
ここまでで出来た棚を設置したいのですが、このままだとグラグラします。
そこで、固定する為の柱をツーバイ材で2本立てます。
ちゃんとした設置状態の写真を撮り忘れましたが、左の方に写っている縦長の柱がそうです。
これは仮置き中ですが、左右それぞれに柱を立てます。
材料としては、柱であるツーバイ材と、ボルト、ナット、ワッシャー、道具は最低限ドリルとレンチがあれば自作出来ます。
これは以前「【初心者DIY】壁面棚を自作しました【賃貸でもOK】」で柱を立てた時に紹介したやり方。
固定の詳細は「【初心者DIY】ラブリコを自作【作り方や失敗しやすいポイントも解説】」で。転倒防止対策を行いつつ費用も安く上げています。
心配な方は市販品を用意しましょう。
柱に3.で作ったものを固定
柱を立てたら、側板と棚板を合体させたものを固定します。
側板の上の方と下の方、それぞれを柱にビス留めしました。
それが、本記事の冒頭で紹介した以下の画像のものです。
一番外側の木材がツーバイ材の柱。
一つ内側の少し薄い木材がワンバイ材を利用した側板。
真ん中が棚板ですね。
これで作成終了です。
なかなか良い感じに作れたと思います。